それは今じゃない

日々

眠らない街

あなたにとっての夜は、世界の誰かにとっての朝だ。地球が自転することで昼夜があるからそうなるね。すなわちこの地球上の誰かがいつも活動して、おそらく人類史が始まったあたりからずっと変わらずそれが続いているわけだ。宇宙から見た地球の視点ではそうなんだけれども、あなたにとってはもうそろそろ眠りにつく時間だね。いつものあなたが見ている光景は、あなたにしかない昼夜であり、朝であることに間違いはなく、それは世界の誰かも同じように思っている。あなたが見ている世界があなたそのものであるという意味はそういうことであり、見る座標を変えれば全く異なる事実がそこにあるということだ。だからこそ、どこからそれを見ているかで、あなたが信じて疑わない現実とやらは、大きく変わるものでしかないね。なら、あなた目線で見えているそれらにそれほど悩まされなくてもいいはずだ。

経験と答え

あなたの目線から見える現実社会において、どうすればベストなのかを常に考えているね。もちろん、その見えている世界はあなたの世界なので大切にすればいい。けれども、正解を探しすぎるのはあまり良い結果にならないことが多い。それは先の理由からであって、あくまでもあなたの目線での答えらしきものであって、あなた以外の誰かがみたときは全く異なるものとなるからだ。だからあくまでもあなたが思うベストな答えは、あなたのその位置で今この瞬間でのものでしかなく、次の瞬間には大きく間違っていることすらあるわけだ。だから過去の成功体験を今また同じようにやってみたところで、どうにもうまくいかないのはいわば当たり前のことだね。あなたのやり方は全く同じであっても、あなたを取り巻く環境は同じ状態には二度とならないからだ。経験はあなただけの思い出であって、それ以上の特別な意味をもたせることはおすすめできないのはそういった理由からだ。

こだわり

あなたらしさとか、あなたのやり方とかをできればすぐに忘れてしまう方がいい。あまりにそこに引きずられることで、当てはまらないパズルのピースを無理やり当てはめているようなものだからだ。そういったこれまでのあなたの人生の記憶が、今この瞬間をありのままに見るのを邪魔しているわけだね。あるいは、なにか思案したり議論したりするにも、あまり相手の意見を聞けないのもそういうことだ。あなたはすでに違う妄想の世界の住人となってしまっているから、あなたが聞きたい話だけを聞き、あなたが見たいものだけが見えるフィルターがかかってしまっている。だからこそ、あなたの目線であっても現実をありのままに見ることがとっても大切なんだ。けれども、あなた自身がそんな状態だから、今この瞬間だと思っているだけで、全く違うなにかへと変わり果てたものを今だと勘違いしてしまうわけだ。