すべてはうまくいっている
夢
夢を見ていることを見破ったとき、あなたは最強の人となる。夢の中で出会う登場人物はすべてあなたが操ることができるわけだからね。ところが、そんな夢のからくりを知ったとしても、大抵は満足行く世界を構築できないまま終わってしまうね。はじめの方は好調であっても、それによってあなたが思う結論はいまいちのまま目覚めてしまうわけだ。現実も夢もどちらが真実なのかとよくわからなくなってしまうのもそのせいだね。結局のところ、面白いように順調に進むときも、どうにもやる気がなくて部屋に閉じこもったままのときも、結局のところどちらもあなたのエゴとは違う時間がそこに流れているということだ。いわば夢を叶えようとしているエゴそのものが幻想で、掴みどころなんてない曖昧なそれでしかないから、描いたサクセスストーリーもフラフラとどっちつかずになってしまうわけだ。
大いなる流れ
最近なんだか調子がいいと思えるほど順風満帆なときも、なにをやってもどれもこれもうまくいかず波乱万丈のときも、実のところそれはあなたではない。もちろんあなたの好き嫌いの部分が反映されている部分もあるけれども、うまくいくもいかないもあなたがどうにかしたものではないということだ。雨の日に雨を呪っているとそのうち晴れるわけだけれども、それはあなたがそうしたわけではないね。もちろん雨乞いをして雨が降ったとしてもそれも同じだ。それはそうなるあなた以外の大いなる大自然の循環によってもたらされるものであって、あなたの働きかけで動く余地はないことは知っているはずだ。それでも、あなたにとってはせっかくの旅行なのにあまりにも天候が芳しくなければ呪いの言葉を発してしまうだろう。それがあなたのエゴなんだけれども、それがなにか影響したと考えたくなるのもあなたのエゴそのものであって、実際それらがなにか影響を及ぼすことはない。
あなたの世界
しかし、一方ではあなたというエゴがあなたの世界を支配しているのも事実だね。大いなる自然現象だと知りつつも、あなたの願いがまるで叶えられたかのように連日の大雨がすっきり晴れるときもある。そんなときはあなたはまるで世界の支配者かのように有頂天になるわけだ。そのときやっぱりあなたは夢を叶えることができる支配者であり、あなたが世界の中心であると錯覚してしまう。思いはいつか叶えることができると信じて、どんどんあなたのエゴがあなたを支配してしまうわけだ。もちろん、あなたの世界を司っているのはあなたのエゴであることは間違いない。けれども、だからといってそのチカラを存分に発揮したところで、やっぱりあなたの思う結末は曖昧なままで終わってしまうのは先に述べたとおりだ。そうやってあなたはあなたのエゴという幻を握りしめて放せなくなっていく。あなたの次元で言うと、うまくいってもいかなくてもそれらがうまくいっているだけのことなんだけれどもね。