感謝のバトン

日々

当たり前

当たり前の反義語はあり得ないこと、ありがたいこと。だからいつものように当たり前の毎日を送って、なんだかつまらないなと感じた時、それは当たり前ではなくあり得ない連続であるわけだ。だからいつもそうであることに感謝できるようになるわけだ。ところが、あまりにそれらが平穏無事に続くようになるものだから、その感謝すら忘れてしまいがちだね。つまらないと思えることが奇跡であり、人生は波乱万丈であるのが本質だ。すなわち思い通りにいくことなんてほとんどないことがいわば当たり前であって、そうでないときは素晴らしく珍しい時間を過ごしている。でもそれに慣れっこになってしまえば、その本質さえ忘れてしまって、もっと刺激的な何かを求めてしまう。もちろん、それが成長であり、進化だとも言えるからそれ自体に良い悪いとかではない。でも基本としてはすべてに感謝を忘れないということに尽きるね。

あなたの願い

そうやって平穏に過ごせることを願って、まさにそれだけのために日々四苦八苦しているわけだ。けれども、それが叶ってしまうととたんに平凡なつまらない日々だと感じてしまう。それぐらいあなたの欲望は際限がなく、さらなる高みへと目指す傾向にある。だからこそ、そこに成長があって一般的にはそれが良いことだと思われている。もちろん、それすらままならない状況でいまだ戦っている人もいるわけだ。だからもしあなたがつまらない平凡な日々と思ったならば、今度はその余裕をまだ見ぬ人たちに分け与えてあげるといいね。でも、あなたはそれ以上の何かを求めているが故に、そんな余裕なんてないと感じているだろう。もうあなた自身が精一杯なのに、誰かのためにあなたの力を分け与えるなんていう発想すらなくなっている。そしてあなたは次なる高みを見るためだけに、全力で立ち向かい続けているわけだ。

あなた一人ではない

そうやって、あなた自身をメタ認知する余裕すらなく日々を必死に生きている。そしてこの世界の中であなただけが不幸だと思いこんでしまっているわけだ。ところが、それすらもできずに道半ばでこの世を去った人もたくさんいる。あなたはあなただけで完結できることは意外と少ない。いろんな人の思いと犠牲の上にあなたがそこに存在できていることを忘れてしまいがちだ。だから、何気ないことに感謝の念を持つこともできず、ただただあなたの願望の実現が遠いことを嘆くだけの日々となる。そのことに気がつくぐらいの余白があるというのにね。もし、あなたがなんてことない人生だと感じたならば、そこにはいろんな支えがあってのことだという視点を持つようにした方がいい。いやいやそんな余裕がないよというときこそチャンスだよ。それが証拠に、そう思えていることにまずは感謝することで、あなたの次のステージを引き寄せる唯一の扉がそこにある。あなたはの日々は誰かの感謝のバトンを受け取っているのだからね。