幸せという仕組み
評判
あなたは、いつも誰かにどう見られているかを気にしている。それを気にするがあまりにあなたはあなた自身の時間を過ごす時間がほんの僅かしかないね。だから、あなたは誰かの目に映るなにかであって、あなたそのものである時間を過ごすことが少ない。そうやって周りの目に翻弄され続けて、ついにはあなた自身すら見失っている状態だね。誰かに映るあなたばかりに意識を向けて、本来のあなたを忘れてしまうなんて笑い話でしかないと思っていても、実際のところ振り返ってみればそればっかりに縛られて身動きできずにずっときたわけだ。そんなあなたに辟易として、もうそんなことどうでもいいと思えば思うほど、やっぱりどう見られるかばかりに集中してしまう。それを意識しないでいようとすればするほど、全体の流れからはどんどん分離されてしまって、もはやどうしたらいいのかすらわからなくなっている。
幸せの仕組み
そう、評判ばかりに身を委ねてしまうと、そこから逃れることが難しくなってしまう。そうではなく、なにか今に集中するなり、無我夢中になっているときがあなたそのものを過ごしている時間だね。だから、周りを気にしないと思いすぎるとうまくいかない。そうではなく、それすらも忘れてしまうぐらいの熱中した時間を如何に増やしていくのかということが、一番の幸せに近づく方法となる。だから、幸せになる方法なんて言うものは実はなくて、その幸せを忘れたときこそ、本来の幸せに近づくというパラドックスに気がつくだろう。そう、幸せは他者の目に映る評判の中にあるわけではなく、あなた自身の中にしかない。そしてもっと言えば、あなた自身の中というのも幻であって、幸せに近づく過程そのものに幸せがあるというのが、幸せになる唯一のしくみなわけだ。そこに気がつけばあなたの人生そのものを変えることができるね。
あなたという他者
そう、実は他者の目の中にあなたが浮かび上がっているということからわかるように、あなたは実はどこにもいないとも言える。なのにあなたはあなたの幸せを求め続けてしまうから、やっぱりどこまでいっても他者の人生となってしまうわけだ。そこから脱出するには、あなたがこの世にいないぐらいに溶けてなくなって夢中になる時間こそが、あなたの幸せとなる仕組みだね。それがわかれば、あなたがあなただけの幸せを求めること自体が不幸になる原因となる。そうではなく、他者の目の中にあなたが浮かび上がっているとすれば、他者の幸せのために夢中になっているときこそ、あなたが幸せになることができるただ一つの手段だね。あなたが我を忘れているとき、全体の流れと一体化しているときでもあり、それが幸せの正体でもあるといえる。どう考えてもあなたのための幸せを求めてしまうと、すべてが台無しになるのはそういう仕組みからなんだ。