無の世界
歪んだ世界
あなたは、あなたの世界をまっすぐには見つめていない。あなたがそれを歪ませているからだ。もっとこう有りたいとか、もっとこうなりたいとか、自らの力でなんとかできると勘違いしているからだ。でも冷静に見て、あなたの世界でありながら、日々あなたの思う通りにはならないことばかりだね。それはどう説明すればいいのか、すぐさまに回答できないだろう。そう、世界はすべてそうなることが決まっていて、あなたはその流れの一部でしかない。いやいや未来を切り開く力が兼ね備わっていると信じているあなたは、なんとか自らの思い通りにしようと四苦八苦しているだろう。けれども、それは無駄な抵抗だね。なぜならあなたは明日どうなるかの予測さえできないからだ。そうならないように準備は周到にしているだろうけれども、いつも思っていたとおりには程遠い結果がそこにある。さらには何もしなければ何も起こらないと勘違いしているだろうけれども、それは様々なことが起きていることから目をそらしているだけだね。
真実
あなたは、すでに幸せで願いはすべて叶っているということは真実だ。そういう真実を到底受け入れることができないままでいる。だって、実は会社で働きたくないと思いつつもそうしないと飯が食えないから、渋々出社しているし、そのお金さえ無尽蔵にあれば、働かなくてもいい夢の暮らしがあると思っている。でも、あなたは身近な夢が全部叶っていることに気がついていないだけだ。有り余るお金はもちろんないけれども、食べるだけのお金は手元にはある。もちろん贅沢な食事はできないけれども、毎日が豪華であればその感動も薄れてしまうね。会社の人間関係にうんざりしながらいやいや仕事をしているけれども、その会社にさえ勤められずに苦しんでいる人がいる。あなたのことを悪く言う上司に辟易としているけれども、悪く言ってくれる人さえいない孤独な人もいる。いろんな世界がそこにあるのに、あなたは文句を言いながらも死んでしまうことはない。それでも生きながらえていることが奇跡だというのにね。
無限
それぞれの世界は、無数で無限にある。あなたの世界が唯一のものだとあなたは思っているけれども、実は人それぞれの世界があることにも気がつくだろう。あなたはあなただと思う主人公に同化することであなただと思いこんでいるだけで、あなた以外の誰かの世界は、あなたの世界とは違ったものであるわけだ。お金に思いを馳せるのは資本主義の世の中のせいであって、あなたの本当の願いではない。あればあるほどほんの一部分だけ有利になるだけのものだ。ならどこまであればいいのかという答えには無頓着のままで、いっぱいあればいいという思考停止に陥っている。実際それらを管理するのに、どれほどのコストが掛かるかも知らないからだね。何事も過ぎたるは及ばざるが如しであり、そうやって文句を言えて、日々の情報を得られて、帰る家があるということがすでに勝ち組であり、幸せであるということがわかればすべてはあなたの勘違いだと気づくだろう。要するに幸せも不幸せもない世界で、すべてが叶っているわけだ。そうなったのはあなたのせいでもなくそう決まっていただけのことなんだよ。