不安の向こう側

日々

どん底

これまで一所懸命努力して、頑張って、苦労してようやく築き上げたものが音を立てて崩れていく。そんなとき人生で最も最悪な状況だと思ってしまうね。ところが、それは新しい門出でもあり、また新たな道を歩むきっかけでもあるわけだ。どん底だと感じたそこには、新しい道のスタートラインが引かれている。さて、それを最悪だと思うのか、祝福された門出だと思うのかはあなた次第となるわけだね。でも確実に言えることは、これまでのある意味盤石なしがらみにこだわっていては、あなたがいつも望んでいた新しいなにかは決して生まれないわけだ。そういう意味ではガラガラと音をたてて崩れたことは、祝福のファンファーレでもある。でも、あなたはそれを喪失感だと片付けてしまうから、そこが楽園なのにどん底の地獄だと勘違いしている。スクラップアンドビルドというように、あなたがずっと頼りにしていたそれは、実はあなたの望む新たな道にとっては障害物として立ちはだかっていたわけだね。

既成概念

あなたがいつも拠り所にしていたそれは、ある意味あなたが乗り越えるべき壁でもあったわけだね。それが崩れたということは、あなたは自ら新たな扉を開いたということだ。だから、なにか今まで寄りかかっていたところが不安定になったときは実はチャンス到来だとも言える。ところが、繰り返される毎日に辟易としていたはずなのに、それがなくなってしまうと不安に苛まれてしまう。だからまた拠り所を探し求めてしまうわけだけれども、なにかに頼って生きていることは、過去をずっと繰り返しているだけであって、あなたの望むところとは真逆なんだ。さて、あなたが本当に望む現実は一体どちらなのだろうか。これまでの根拠に大いにしがみつきながら、つまらない毎日を大きく変えることは両立しない。そこで大いなる変革が必要だとは頭ではなんとなく理解できているけれども、結局のところこれまでのあなたにずっとこだわり続けているという矛盾がそこにある。だから何も変わらないわけだし、本当のところは何も変えたくないと頑なになっているのと同じ意味だね。

恐れ

あなたは一体何を恐れているのだろう。今までとは違う新環境を望んでいるにもかかわらず、既存の何かを失うことを恐れている。そろそろ気づいたほうがいいのは、恐れとは既存のそれに大いに依拠して守ろうとすることからその不安が生まれていることだ。本当に新たなあなたを求めているのならば、自らそれを手放さないと実現不可能なのだからね。それは意図したものでなくても、変えたいと思っているのならばそれは決して恐怖でも不安でもないはずだ。でもそれが崩れたということは、そろそろあなたは次のフェーズへと移行しなければならないという暗示でもあり、そうしなさいという天啓でもある。ならばそれは地獄ではなく天からの祝福だと気づくことができるだろう。だからいつも恐れや不安は新たな道へサインであり、それこそがあなたがずっと願っていたことが叶い始めるきっかけでもあるわけだ。恐れを克服することは、新たな扉を開くことだと言うことなんだから、いつまでもそこにとどまっている場合ではないね。勇気とはそういう変化を受けれて前に進むことだとすれば、今こそその時がやってきたわけだよ。