走り続ける
壁画
あなたは大きな壁画を見ている。それはずいぶんと大きな絵であるから、近すぎると全貌が見られない。ちょっと離れた場所から眺めると全体像を把握することができる。けれども、あなたの目の前の一部は、いつも同じ絵柄で飽き飽きしている。いつも見ているからだね。そこで、何が良いとか悪いとかを決めつけているんだけれども、そうしたときは、ちょっとその場を離れてみることをおすすめするよ。だって、あなたの世界はほんの一部を見て判断し、見えている部分だけで済ましてしまっているからだ。そうではなく、あなたの世界はもっと余白があって、そのすべてを見るのは大変だけれども、しかしながらその全体像を眺めないと気づきはそこには生まれない。俯瞰しようとして距離を置くと、細かい部分がぼやけてしまう。けれども、近寄り過ぎすると、すべてをみることができない。そのジレンマの中で、あなたは適切な距離を調整していくことが、人生を楽しむ秘訣でもあるわけだ。
何を見てるか
部分的に見て、それを尚早に判断してしまうと、全体から見れば大いなる流れを読み取ることはできない。かといって、遠くから見ると、あなたがこだわる細部は見えなくなる。またそこで、どちらが良いか悪いかという判断をしてしまうわけだ。けれども、その両方が必要であり、不可欠であるんだ。だから、近寄ったり遠ざかったりをずっと繰り返していくことが生きることそのものであるとも言える。その場所でそう思ったという事実に色をつけてしまうことを避けて、それはそれとして、あなたの立ち位置を変化させてみるということが大切なことなんだ。そのためにはあなたがなにか気になったことに関しては、とりあえず視点を変えることをするだろうし、見方をどうするかも含めて変化させることで違った気づきがそこに生まれるわけだ。だから、日常のなんでもない毎日を繰り返しているなかで、ほんの少しのチャンレンジが大いなる流れを掴むチャンスにもなる。それをいとわずに動き続けることができるか、すなわち視座の変更を諦めないでいるかどうかが、あなたの世界を作り出しているとも言えるね。
評価
誰かに何かを言われて凹んでいる暇があれば、どんどん小さなチャレンジを積み重ねてあなたの世界での幸せを感じることが一番大切なことなんだ。人によっては、何が一番大切であるかとかは違っているように、それぞれ見ている場所が違うから必然的にそうなるわけだね。それに一喜一憂している場合ではなく、あなたが今一番だと思うことを大切にすればいい。誰かの見ている場所に合わせる必要なんてなにもないのは、そういう意味だからだ。あなたの立ち位置が今そこにあって、そこから見える世界にとって一番安らぐものを大切にすればいいだけのことだ。だからといってそれが絶対だと思うこともあまりおすすめしないのも、あなたがその場所から少し移動すればまた変わるに違いないからだ。すなわち、何かを絶対視するというのは、それこそ同じ場所にとどまることであり、それ以外の世界を拒絶しているとも言えるわけで、それは、あなたが望む幸せとは程遠いものでしかない。フレキシブルに変化し続けることが幸せの本質であり、それこそ昨日と今日が違う日であるからこそ、あなたはそれを楽しめるわけだ。変わり続けることこそが幸せだというのはそういうことだね。決して世間の言う安定ではないということだ。