目覚めるかどうか

日々

新しさ

なにか今までと違って新しいものを取り入れたいときは、今手にしているものを整理して手放すことが必要だね。今までの分を全部握りしめていては、新しいものが目の前にあったとしてもそれを掴む手が出せないからだ。だから、いつも何かを手放すことが新しく生まれ変わるのに必要なステップだとも言える。ところが、せっかく今まで頑張って手にしたそれらにあなたが固執することで、それ以上のものを手にしようとしたところでうまくはいかないわけだ。そこで一旦今まで握りしめていたことを整理し始める必要がある。ところが、いざ手放そうと思っていても、それぞれにあなたの思い入れがあってなかなかそれらを捨てることができないままでいる。それは、もう古ぼけてどう考えても使いようもないことは知っている。けれどもその苦労が思い出となってしまっていて、いざ手放そうとしたときに躊躇してしまう。それの繰り返しの毎日だから、いつでも変わることができる状況であっても、これまでのそれらに操られてしまっているわけだ。

尊厳

それらは確かにあなたをあなたとして演出してくれているわけだけれども、いやいやあなたはこれまでのあなたに決別をしたいと思っているわけだ。だから、どう考えてもそれらにこだわっていてはいけないことだとわかっているだろう。それらを失うことはあなたそのものが居なくなってしまうという恐怖によって支配されているわけだ。あなたがこれまでのあなたをアップデートしようとするとき、これまで頑張って手にしたそれらをありがとうと感謝しつつ手放すことができないのも、滑稽な話だね。だってそもそもそれらをあなたの武器にしようとして手にしたものに、今まさにあなたが逆に縛られているのだからね。取り替える恐怖は今のままでいいと心の奥で思っているからそうなるわけだ。となると、あなたはこのままではいけないと思っていることも本音かどうかも怪しくなってしまう。あなたの尊厳に関わるそれらを一旦リセットすることがどうしてできないのか、それを看破するとすべてが明らかになるだろう。

本音

本当はもうこれまでの苦労をしたくないわけだ。また一からスタートすればいいと思えないのも、あなたがここにいることにある程度満足しているからに過ぎないわけだ。そしてそれは自らそれ以上を目指そうと心に決めるものの、何者でもないあなたに戻るのはもう懲り懲りだと思っている。おかしな話で、あなたは何も持たずにこの世に生まれてきたわけで、今またその原点に戻ることに強い抵抗を感じてしまっている。もっと言えばそのあなたの立ち位置もあなたがそう思っているだけの幻想であって、そもそもそれすらも怪しいから、このままではいけないとなんとなく感じているのにもかかわらず、そこから立ち上がって移動することすらできないままでいる。何を守っているのだろうね。あなたの直感が実は何も得てもいないし失ってもいないと鋭く見抜いているにもかかわらず、あなたは身じろぎ一つできないままでいる。それを断ち切るには勇気が必要だと大げさに言うけれども、なにもない空間で幻想だけに囚われているだけのことに過ぎないのにね。あなたが思考という幻想に支配されている間に、あなたの命の炎はどんどん消えゆく運命だ。さて、そこから目覚めることができるかどうかもあなたが自在にできることなんだよ。