注目
どうでもいいですよ
あなたが苦しんだり悩んだりしていることは、実はどうでもいいことなんだよ。そう言うとあなたはもちろん反発するだろう。けれども、これまでいくつもの困難をそれなりに乗り越えてきたことを思い出すといい。あなたが何か良い手を打ったからなんとかなったと思っているかもしれないけれども、実のところはなんにも効果がなかったはずだ。もちろんそれをにわかに認められないとしても、どうしようもなく諦めかけたときに神風が吹いてなんとかなったことも正直あるだろう。それにもあなたは理屈をつけて、普段の行いが良かったからそうなったと後で納得しているかもしれない。けれども残酷なようだけれどもそれらはすべてあなたの勘違いである。すべては嵐のように時間がすべてを解決してくれただけなんだ。もちろん、そのタイミングはまちまちだろうけれども、あなたが悩みに悩んで、苦しみに苦しんだ末に解決した本当の要因は、時が過ぎて状況が変わっただけに過ぎない。逆にあなたが先回りしてなにか対策をしたことは、ほとんどが仇になってしまったことは覚えているだろうか。
杞憂
あなたが考えている最悪のストーリーが起こる確率は数パーセントもない。もうほぼそうならないと言ってもいいぐらいだね。だから、あなたが困った状況だと認識して苦しむことは、人生のスパイスみたいなものであって、すぐに消えてなくなるんだ。それを前もって予防しようとしたり、なにか余計な手立てを打とうとすると、かえってその災いごとにパワーを与えることになる。そう、悩み事というのは、あなたが好まない状況にエネルギーを注いで注目している状態を指すわけだ。だから時が経つと必ずと言っていいほどなんとかなったり緩和されるのは、あなたがそれに注目するのに疲れたからなんだ。だから悩む事をなくせと言うよりも、むしろさっさと悩んで苦しむだけ苦しんで疲れてしまうといいわけだ。そのために夜がある。そしてあなたは数日間は悩み事によって眠れぬ日々が続くかもしれない。けれども、きっと疲れてそのうちぐっすりと眠ってしまうだろう。むしろそれこそが災いごとが解決する仕組みなわけだ。
一人になる
そこでたいてい邪魔になるのは、あなたの知人や友人と呼ばれる人たちだ。その周りに惑わされることであなたはさらに災いごとを主人公にしてしまう。そうではなく、それに注目しないようにすること、もっと言えば忘れてしまうことが一番なんだ。だからといって勘違いしがちなのは無理に忘れようとしたり、見ないふりをすることだ。これはそうしようとすることでやっぱり見ているわけだね。好きの反対は嫌いではなく、無関心だと言う。その通りで、好きとか嫌いと思っているうちは、注目し続けている状態であり、やがて疲れて別のことに関心が向いたとき、あなたはそのことすら忘れているだろう。それを解決したと思っている。でもそれでは説明がうまくできないから、なにか心当たりのあることを理由にしようとこじつけているだけのことだ。間違いなくあなたはこれまでもこれからもずっと心配することもなく守られ続けている。その上で、ジタバタするのを楽しんでいるわけだから、そのバランスをうまく取ることが大切なんだよ。