サイアクダー

バイク旅

ちょっと聞いて、もう、ひどいよね

なんでこんなことが起こるんだろう。それも他人事ではなくて自分の目の前に。なんて思ったそこのあなた。あなたはなぜそれを「サイアクダー」と思ったのだろう。この世で最もひどい状況を知っているからなのかな。それを「サイアクダー」ってわかるってことは、自分の中に「サイアクダー」があるってことなの?どうなの?ちょっと待って。「サイアクダー」は一体どこに、どんな風に存在しているのだろうね。

だってだって

「サイアクダー」は感じるもの。そう、そりゃこの世の一番ひどい状態なんて知らないけれど、そう感じるからそう言うだけ。少なくとも今の自分にはそんな状態を受け入れられないからだけだよ。それでよくない?そこをつっこんで何が楽しいの?こんなに辛い思いしているのに。さらにそこに追い討ちをかけるつもりなの?それこそ、人の気持ちを思いやれないなんて、あなたもまさに「サイアクダー」なんじゃないの。私の思いなんてこれっぽっちも汲み取ろうとしてないよね?

わかってほしいだけ

また怒られちゃうかもしれないけれど、ちょっと聞いてよ。結局はわたしの思いをわかってほしいという思いが「サイアクダー」と言わせているわけだね。なるほどー。この辛い思いをわたしだけ味わうのは癪に障るから、誰かにも同じ思いさせてやれってこと?まさにそれはわたしとは違った人のことを許せない、不寛容なあなたの方が「サイアクダー」ってことにならない?ん?そうじゃないって?あなたは人の気持ちを踏みにじってるって?わたしの気持ちは完全なる理解がないと満たされないってことかな?

同情してほしい

もう、何度言ってもわからないんだから。あなたの悪いところはそういうとこだぞ。そうかもしれない。でもそれはあなたが見ているわたしだよね。いや、みんなもそう言っているって?だからわたしの方が正しくてあなたは間違っている。だから「サイアクダー」なのはあなたのせいよ。それなのになんど言ってもわからないよね。もう。呆れるしかないって。そう、わからずやをわたしは「サイアクダー」に分類している。なるほどね。なら「サイアクダー」と分類しているそれにはきちんと寄り添っているのかな?寄り添える器量があれば「サイアクダー」とは言わないんじゃない?ん?それも違うって?なんだかわたしはさっきから全否定されてるっぽいね。

どっちもどっち

ということは、「サイアクダー」と感じるには自分の中の「サイアクダー」と同じ目線、同じ土俵にいないといけないみたいね。なら、そんなあなたもわたしと同じ「サイアクダー」の仲間だよね。同じ「サイアクダー」同士仲良くできそうじゃない?うんうん。楽しくなってきたよ。え?まだ「サイアクダー」だって?もう、そんなに褒めなくてもいいよ。もう、人前でさ、照れるじゃない。