魂に火をつけて

日々

彗星のごとく

あなたはある欲望によって突き動かされる。それは目的や目標が強烈に眼の前にあって、それをどうにか達成したいともはや衝動的に感じられるときに起こることが多い。どうしてもこうなりたい、どうしてもこうありたい、どうしても得たいなにかを欲したときにある意味強引で強力な推進力を得る。そんなときは無敵モードになっているから、あらゆる障害や困難をはねのけて突き進むわけだ。もちろん、それと同時にいろんな関係性を破壊することもある。幾多ある困難などすべて乗り越えて、とにかくそこに向かっていくだけに全精力を注ぎ込むわけだ。そんなとき、まさにあなたは生を体現している状態だと言える。そしてそれが目的地に到達したり、獲得して達成した瞬間にすべてが終わってしまう。したがってある意味それまでの犠牲を振り返ることでまさに燃え尽きてしまうわけだ。

火の玉

そうやって、激しい欲望に導かれてたどり着いたその先には、必ず不幸が待ち受けている。それがわかっていたとしても、突き動かされる生命の躍動には抗えない。まさにそれが生きることそのものであって、魂を焦がし続けているわけだ。生きる喜びを得るのは刹那であって、それが永遠に続くわけではないことをそこで知る。エネルギーを放出すればやがて空っぽになることも覚悟の上だね。そうやって、静かに死を迎えるわけだ。この場合の死とは、生涯の終わりを意味するだけではなく、いろんなプロジェクトや企画においても同じことだ。もちろん後悔がまったくないわけではないけれども、やり尽くしたという思いがそこにある。まさに火の玉になって飛び続けるのも、そうしているうちに消耗することを覚悟の上でそうしているわけだ。やがて燃料がつきて消えてしまう。けれども、それこそがあなたの本懐であり、あなたが生きる使命でもあるからね。

目指すところ

であるのならば、できればその目的地は愛しい人たちにとってもプラスになるような場所がいい。どこに向かうかによってその後の後悔が大きく変わるね。いろんなものを犠牲にしてしまうのは避けられないとしたら、あなたは何をそれに選ぶだろうか。その燃やし続けるエネルギー源をどこから調達するかによって、あなたの勢いによってどうしても壊れてしまうものを選択することができる。一度それにむけて一心不乱に進むにしても、どのルートを通るかでその後の余生が大きく変わるわけだ。できるならばあなたの大切に思うことはできるだけ温存しつつ、進むことができる方がいいね。そのためにあなたは炎の中でそれらを大切に抱きしめて延焼を防いでいる。もちろん完全にはいかないとしても、できるだけそのままでいてほしいからだ。それでも、気がつけば炭になってしまっているときもある。そうやって魂という駆動力に火をつけて今日も生きているわけだ。