赤子のように

日々

インフルエンサー

知る、わかる、説明できる、改善できるというふうに、人の理解は実行を伴って魅力的になる。いわば人を引き付ける引力や影響力を帯びるわけだ。ただ知らないことを知るだけではその力は発揮できない。それを自然に実践していて、しかも本人は意識もせず当たり前の習慣のようにやり遂げている。そういう人に人は影響を受け、惹きつけられるわけだ。そうした人には必ずと言っていいほど魅力が備わっている。魅力とは文字通り誰かに影響を及ぼす魔力であり、それが相互作用として働くからできればそうなりたいという憧れの存在となるわけだ。そして知らず知らずのうちにそんな人から何かしらの影響を受けて、普段の行動パターンが大きく変わるほどの力を得ることになる。それが魅力であり、そんな魅力は知識ばかりではなく、それらを実行してみた数多くの失敗の上に成り立っているわけだね。

失敗の数

そういう人はまるでそんな魅力などあるわけがないと謙遜した存在のように思えることが多い。それは人一倍実行することで、それこそ誰よりも失敗を重ねているからだね。失敗ばかりの自分にそんな魔力が潜んでいるなんて夢にも思えないのはそのせいだ。ただ単に思っているだけ、考えているだけ、知識として知っているだけでは到達できない境地とも言える。本当なのかな、とか好奇心によって当たり前だと思って他の誰もがやらないことをやってみている。そこでそら見たことかと失敗を重ねているわけだけれども、そこに大きな違いが生まれていることに気づくだろうか。あなたはみすみす失敗すると言われていることに対して慎重になるがあまりに、何も行動を起こさないことが正しい選択だと思っている。ところが、なんでもやってみないと気がすまない彼らは、とりあえずなぞるように失敗の連続の毎日を面白おかしく過ごしている。そうだからこその魅力がそこに生まれているわけだ。

小賢しさ

賢いあなたは、そんな分かりきっていることをあえてやってみるなんて、馬鹿げたことだと思っている。ところが、時代を超えて状況も刻々と変わっていることを肌で感じている彼らは、とにかくそうであったとしても実体験として吸収することに夢中だね。だからこその影響力であり、それの大きさは当人が思っている数倍もあるわけだ。だから理屈だけや知識だけで知ったかぶりをしても、結局のところそれはどこまで言っても他人から得た単なる情報であって、それを疑似的に体験したと思いこんでいるに過ぎない。そんな小賢しい人が手に負えないのは、それを武器だと勘違いしているからだね。なんでも面倒だと思って何もやらないまま人生を終えるのか、それとも何でも面白がって失敗してほらやっぱりそうなんだとケラケラ笑っている人との差は、あなたが思っている以上に大きな乖離がある。それが証拠に生まれたばかりの赤子を見ればよくわかる。うまくいってもそうでなかってもどちらにせよ赤子は楽しそうに笑っているね。その赤子は周りの大人に何としてでも守りたい存在として、愛情の塊として、最弱な存在なのに最強の影響力をすでに獲得しているのだから、つまりはそういうことなんだ。