荷物を減らせば身軽になる

日々

取捨選択

何をやって何をやらないのかを決めなければならない。特にあなたが忙しいのであれば、それがうまく機能していないときがほとんどだね。会社では会議を減らそうとか、根回しをやめようとか、わかりやすいのは残業をしないでおこうとか言われている。ところが当人のあなたにとっては、なら、積み残した仕事は誰がやってくれるのかと憤慨しているね。すなわち、あなたにとっては時間をフル活用してもあふれる仕事や雑用に追われている毎日で、それでもムダを減らそうとか言われたところでどこをどうしたら楽になれるのかと思っている。そこがミソだ。すなわちあなたは今やっていることを全部そのままにして手放すことなく、時間だけを短縮しなければならないと考えているわけだ。そうではなく、それぞれを見つめ直して本当にそれをやらなければならないのか、もしやらないとしたらどうなるのか、そうした視点でまずは棚卸しをしなければならないね。必ずそこで起きることは、やらないことを選別してやめることなんだ。

慣習

でも週初めの会議は、皆が一同に集まって今週のテーマを共有する大切な機会だし、それはやっぱり必要なことだと考えている。ところが、それらはすでに形骸化していて、もはや中身よりも会議に出ること自体が目的化して安心感を得ているだけになっている場合が多いね。もっと言えばそれほど共有しなければならないことがあるのならば、その都度別の会議として開催するべきだろう。ところが、定例化した会議は、今週もやることが多いねと傷を舐め合うことで、いつの間にか愚痴大会になってしまっている。ああ、みんな大変だな、なんて感じることでチームの一体感が醸成されているんだと本気で思い込んでいる。冷静に考えてそんなものは不要だね。それよりも、それほどタスクが多すぎて皆が大変だとしたら、それを減らすためにどうするかという根本的なテーマが議題になるべきことだろう。ずっとやっているという慣習で、あなたがそれを断ち切るには勇気が必要なのはそういう無言の圧力をそこに感じているからだ。

チームビルディング

組織の帰属意識や仲間とのコミュニティが週イチの会議でしか醸成されないとしたら、それはそれで大問題であり、すぐさま改善すべきことでもある。ところが、だから惰性で特になにもないときでも皆が顔を突き合わせて世間話をすることで、それが養われているとすれば、そのチームは危機的状況だとも言える。ところが、いつの間にかそのための会議として一番優先度が高くなっていたりする。そのせいで1時間ほど新しい何かをやる機会が失われて、それでも何か現状を打破する取り組みをしなければならないなんて会議で話し合われるわけだ。もう茶番もいいところだと気づくだろうか。そんな結論のために使っている時間のせいで、ますます改善する時間を皆で失っているわけだからね。とにかく、いろんなことをやってみる時間を生み出すためには、すべて足し算であれもこれもと追加していけば、必ず不足するのは簡単な算数で解ける問題だ。まずは何をやめていくのかというやらないことリストが、やるべきリストより先にこないと話にならないね。