気軽に極楽

日々

今のあなた

普段はつまらないあなただと思いこんでいる。特に大成功を収めることもなく、それによって名声を得ることもなく、他人のために心を砕いてきたはずなのに誰からも感謝もされず、その他大勢よりも注目もされない。そんな地獄絵図のような人生を自ら呪いこの言葉で台無しにしてしまっているね。それでもなんだかんだと苦労もあって、それなりに努力と功績を積み上げてきたというのに何ら称賛もされず、褒められることもない。そう思い込んでしまっているから、いつも頭をよぎることは他人への羨望と恨みつらみの言葉が即座に出てくる始末だ。もっと冷静に振り返ってみると気づくだろう。それらはあなたが生み出した幻だということをね。そもそもそんな苦労とか自己犠牲とかあったわけでもなく、わざわざあなたがそれを作り上げてきた。そうやって苦難を自ら選ぶことで、その先のご褒美である皆に大切に思われたいという執念だけがそこにあったわけだ。

そのまま

すべての苦難はそういう構造で生まれている。だからこそ、この世は空であると先人は説いてきた。あなたはすでに特別な存在であり、たとえ誰かから称賛されなくてもそのままで十分孤高で奇跡の人なんだからね。それだけで十分なのに、もっともっとと欲望に目をくらまされてしまうがために、本来あるはずのない苦難を生み出してしまっているわけだ。そして最終的にはあなたもあなたが心を砕いてきた誰かもやがてこの世から消える。すべてが想像上の世界の中をわざわざあなたはそうしてきたね。それはあなたが今ここにいるというだけのことを確かめようともがいていただけだ。そうした本来は必要のないことばかりを選んで、生きる意味を再確認してきた。でもそれは全くもって必要のないことなんだ。けれども、それによってあなたの人生に彩りを与えることができ、かつ楽しむことができるのならば、それは本来の目的を達成することになるね。

幸せの正体

あなたにとっての幸せは究極的にはあなたが注目されるなにかにしかない。それは本来の幸せとはかけ離れた別物であることもおそらくはすでに知っているはずだ。だから偽物の幸せを求めるがあまりに、そうやって最悪の人生に変えてしまっている。もはやそれはわざとしていると言ってもいいね。幸せになりたいと願い、生きがいを求めて、自分探しをしている。逆に言えば、すでにすべてが充足しており、十分に幸せだからそうなるわけだ。あなたの人生に苦難が全く消えてなくなってしまうと、とても不都合なことが一つだけ起こってしまう。それは何が幸せかをその中から見つけ出すことができなくなってしまうことだね。すべてはそういうことだ。不幸も時には同情を得られ、そのことによってやはりあなたをそこに再確認することができる。すべてはあなたが仕組んだ茶番でしかない。だから深刻になったとき、その演技がムダになってしまう。考えすぎたり努力したりすることが愚かなことだという教えは、そのからくりを示唆しているわけだよ。