七変化
いつか消えてなくなる
あれだけたくさんあったけれど、しばらくしたら減っている。いつものことで違和感がないね。満タンに入れたガソリンも走れば減る。昨日あれだけたくさん食べたけれど、もうお腹が減っている。でも視点を変えれば減っているものは何もないね。ガソリンは燃やして排気ガスになって空気中に出て行っただけ。食べた分は一部は体重となり、一部はエネルギーとなり、使いきれなかった分は出すだけだね。海や川に流れる水なんかが一番わかりやすいね。水蒸気となって蒸発したり、また凝結して雲となって、川を流れる液体になったり、冷たくなれば硬い氷になって、姿形が変わっていくだけで、実はぐるぐる循環している。何が消えてなくなっているのだろうか。
全部はそこにある
ということは、結局目に見える塊の状態から、目に見えない小さな状態になったりするけれど、地球上の物質は姿形を変えて、地球のどこかにあるということになるね。自然のものも科学的な人工物も、もともとは地球か、もっと大きく言えば宇宙にあるものでしかない。急に宇宙にもない新しい物質が生まれたりすることってあるのかな。ないとすれば、ただ人の目に見えなくなったり、現れたりの繰り返しなわけ。酸素を吸って二酸化炭素を出すのが呼吸。二酸化炭素と水から栄養分を作り出すのが植物。ぐるぐるまわっているだけだとすると、増えても減ってもいないということになる。宇宙からできた人間も同じことだね。
見えないだけ
形があるから、見える。形が無くなったら見えなくなる。見えないけれどあるんだね。大きな循環の中で人々は暮らしている。それを思い出す時期がお盆かな。そういう意味では宇宙が始まった昔からずっと何も失ってはいないんだね。だから見えないものでも、ずっとそこにあると感じている感覚は間違いじゃないんだよね。変わり続けていくことだけがずっとそこにある。となると、変わり続けているっていうことがとても大事なことなのかな。まさに万物は流転するってこと。変わり続けることが生きることそのものなのかもしれないね。なのに、変わることを恐れているのは人間だけかもしれないね。だから恐れずどんどん変わっていくことが自然の中に生きるポイントかもね。それを教えてくれているから手を合わせるんだよ。きっと。