餓鬼

日々

連休

夏休みを取って帰省している人も多いだろう。お盆休みは未だに一斉におやすみとなり、同じ時期にたくさんの人が同時に移動することになるので、各交通機関やお店は混み合ってしまう。それでもその期間しかお休みがもらえないので仕方なくその混雑の波にまみれて疲れているわけだ。しかしながらそこまでしても普段会えない人や、先祖の供養をすることでまた1年の区切りとしてスッキリしている人も多いね。まぁ、混み合うのは風物詩みたいなもので、もちろん空いている方が楽だけれどもそれ以上に大切な人と会うことを優先しているというわけだ。そうしてこの国の一大イベントとして、未だに君臨しているわけだ。一方で少しばかりずらすことができる状況の人は、混雑や価格高騰に巻き込まれることもなく平穏に同じ目的を果たしている。それは羨ましいと思うのか、それでもお盆はそういうものだと思うのかによって大きく意見が異なるだろうね。

皆と同じ

なんとなく、皆と同じ苦労をして、皆と同じような境遇にいることに安心感を持つ人が多いね。少しだけ期間をずらすことができれば、なんてことのない普段の移動と変わらないのだけれども、お盆という時期に限定されてしまうとやはり混雑していしまう。それと同じで、南海トラフ地震に備えよといったイレギュラーな警告によって、街の商店から水が売り切れている。譲り合えば余るものを、一斉に買い求めるために不足しているように見えてしまう。そこでさらに買うことができないとなると、欲望が加速して、それならもっと買っておかないとという気になる人が出てくる。必要な分だけ手にすればいいものの、それを独占して、ややもすれば相場を操作して転売して儲けることすら考えている人もいる。そうやって不安を煽ってしまっているのも事実だね。災害に備えることはもちろん必要だけれども、だからといってこれまでと同じ対応で十分だろう。もっと言えばそれをグレードアップしたところで、それらが効果を発揮する以前の話となることが多いだろう。

足るを知る

こんな豊かな社会において、もちろん危機管理は必要だけれども、ならどれだけ備蓄しておけば十分かという基準はどこにもない。数日分なのか、数ヶ月分なのかそれによって独り占めしなければならない分量が大きく変わる。かつてマスクが不足したときもそうだ。なければないなりに工夫すればいいだけのことなのに、それを高額で転売して、それでも欲しがる人を捌けなかった。特に効果もない消毒用のアルコールもそうだった。なんなら料理酒でも代用できるようなことを、消毒液という名のものとで売り切れが続出したわけだ。体は石鹸で洗えば十分だというのにね。そうやって奪い合えば足りないという状況に陥り、逆に与え合うことができれば余るような豊かな社会だね。その危機を煽っているのはどこの誰かがわかれば、その正体が見えるだろう。恐ろしいものの順番が、かつては地震、雷、火事、親父と言われたけれども、一番の恐ろしさは独り占めしようとするあなたの心なのかもしれないね。