世代交代

日々

検証

何かを変えるとき、これまでのことを振り返って検証することがまずは最初の第一歩だね。そのためには現状を把握して、それをなんとなくそんな感じと思っていることを数値化して見える化する。そしてそれが少しでも変化したときに気がつけるように準備を整えるわけだ。かといって何でもかんでも今流行りのKPIだのKGIだのにすり替えるだけが目的になってしまっては、それこそ本末転倒となる。目的とそのための手段をごっちゃにしがちなのを防ぐ意味をしっかりと理解して、いつも再確認しないといつの間にかごっちゃになってしまうクセがあるからだね。時間が経てばそれ自体が作業となり本来の目的や意味が形骸化してしまうわけだ。だから数値化して見える化が必要である一方で、かといってその数字だけ見て判断するととんでもない結論にすり替わってしまうことが多いわけだ。そういう体験を通じて、数字だけですべてを分かったフリをするのに躊躇したり反発してしまう。その結果堂々巡りとなってなんにも改善できないままになってしまうことが少なくないわけだ。

現状維持

ビジネスの世界では現状維持は没落を意味すると言われるのもそのせいだね。まずまず思い通りになっているからその手法は正しいと早すぎる判断を下してしまうから、そこから外れることを嫌ってしまう。そうすると前例主義となり、これまでそれでうまく行ってきたのを少しでも変えるということに抵抗をしてしまう。そうこうしているうちに、状況がそれまでとは徐々に変化しているのに気がつく糸口を塞いでしまって、あれ、と思ったときにはもうすでに手遅れとなってしまう。そこからまた一から立て直すにはそういうマインドセットで支配された状態を一掃するぐらいの大手術が必要となって、とても骨が折れるわけだ。これを心理学では恒常性バイアスと呼んでいるね。自分だけは大丈夫だろうと高を括ってしまうわけだ。また、それを裏打ちするための組織としての絆や団結力が強くなればなるほど、それに異を唱える人を追い出してしまうから手に負えない。多様性という流行語のニュアンスとは少し違うけれども、あなたと違う意見はだからこそ尊重する姿勢を失ってはいけないのはそういう意味なんだ。

慣性

これで良かったと思っていることを、自らひっくり返すのはそう容易いことではない。あなたとは全く異質な意見にも重要なヒントが隠れていることも同時に感じ取る感性も忘れてはならない。そんなの無理ゲーだという気持ちもわかる。経験則からおおよそのことの流れというか、こうなりがちだという仮説を持ってしまうことも避けられない。だからこそうまく言っているあなたに忠告しておきたいのは、それは永遠ではなく、それは唯一無二の正解ではないということを心のどこかに持ち合わせておくことをおすすめする。全戦全勝の快進撃は儚くも一瞬のことでしかなく、これから先もそうなるとは限らない。いずれその戦法が通用しなくなったときにいかに軌道修正する仕組みを今のうちに仕掛けておくかが肝となるわけだからね。それを怠ってしまう原因は恒常性バイアスという、これしかないという思い込みにある。すなわち実のところその変化を可視化できる仕組みと、それを軽視することなく、少しの変化を感じ取る洞察力を発揮できるように磨きをかけておくことが必要だね。もっと言えばあなたが一番である時間もとうの昔の話になっているから、あなたの椅子をどんどん若手に明け渡すことが必要なわけだよ。