次のステージへ

日々

留まること

あなたはようやくその地位を手にしたね。だから、そう易易と若手にその座を譲るのは惜しいと思っている。そうやって気がついたらいつの間にか邪魔者として君臨してしまっていることに気が付かない。もちろん、あなたから見れば彼らは勢いと若さというエネルギーやパワーだけがあるものの、その技量においては心もとないものだと感じているだろう。だからといって、いつまでもあなたが優位にいる必要はない。その知恵と工夫をいつかは若手に譲らなければならない時がくる。そして今それが来ているわけだ。だからこだわることなく、さっさとそれを伝えて譲れば良いだけのことだね。いやいや、ここまでくるのにどれだけ苦労したと思っているんだと怒り出す人もいるだろう。それはそれとして、あなたは次のステージに向かわなければいけないわけだから、あなたの席は空ける必要があることも知っているだろう。

前例主義

これまであなたはこうすればだいたいうまくいくという成功の法則みたいなものを培ってきたわけだ。その秘訣をできれば自分だけのものとして黙っていたいと思っているのならば、すでにあなたは老害と呼ばれる疎まれる存在に成り下がっていることに気がつくかな。どこかの場所に留まろうとすればするほど、その犠牲は大きくあらゆることが不自然となってしまう。流れに身を任せてあなたはあなたで次の場所へさっさと向かう方が自然なわけだ。いつまでもこれがいい、これでいいとこだわっているよりも、次世代が同じ失敗を繰り返しながらも、ブラッシュアップしていくことがありのままを受け入れるということだ。そう、かつてのあなたのようにね。歴史は繰り返されるわけだから、今度はあなたの後輩が同じ思いを持って挑むことを妨げてはならないのはそういう意味だね。前例はあくまでもそうだっただけであって、これからも同じことをやり続けることがベストではないことも知っているはずだ。

面白がる

そのためには、どんなあなたと違う意見でも面白がってまずは受けれいることが大切だね。そうやって寛容な態度で接することができるのも、あなたがそれ以外をすべて経験している賜物なんだからね。あなたがそれを受けいれずして誰か受け入れられるのかね。あなたにとっては若さと勢いしかないように見えるかもしれないけれども、それが今のあなたを構築してきたエネルギーだということは知っている。そうやってトライアンドエラーでやがて彼らも後輩にその座を譲ることになる。それが生命活動そのものとも言っていい。何人もやがては老いていき、終わりを迎えることを選択したわけだ。その方が、総合的に見て脈々と生きながられるからそうしたわけだし、その移り変わりの中にあなたがいることは間違いない。いつまでも若いつもりをやめて、どんどんと若手にノウハウを惜しむことなく提供することが、自然の流れと合致するのはそういうわけだ。