比べられない日々

日々

なんでもない日々

あなたは特別な刺激がないと、なにもないと勘違いしてしまっているね。おそらくはいろんな経験をしてきたことで、少々のことではなんとも思わないようにある意味鍛えられてきたからだろう。だから日々つまらない毎日だと嘆くことができるのも、それを支えてくれている裏側を改めて見てみるといい。小さな良いことがたくさん見つかるだろうし、小さな良くないことも同じ数だけたくさん見つかるだろう。そう、良いことしかない日もなければ、悪いことだけしかない日もない。すべてが揃ってのバランスを保っているからこそのつまらない日々なんだ。そう思うと実にあなたは大雑把にしか観察をしていないことに気づくだろう。それらの多くのあなたにとっての小さな良い悪いがあなたを今日も平穏無事に過ごさせてくれたわけだ。だから、なんとも思わないときこそ、実は一番幸せな状態だとも言えるわけで、今日もこうやってつまらない毎日だなと呟くことができることに感謝できるようになるね。

忙しい日々

一方で、そんなつぶやきさえ許されないほど、日々まさに仕事ややることに追われてあっという間に時間が過ぎてしまう。ああ、もう少し時間があればもっとやりたいことがたくさんあるのに、と嘆いているわけだ。それも同じようによく見てみるとわかるけども、一息つく暇もないと思い込んでいるけれども、つぶさに観察してみれば、それでも日々やるべきことはなんとかやれている幸福がそこに見え隠れするだろう。忙しいとは言っても、ちょっとした同僚からの優しさに触れたり、少しだけ空を見上げることができたり、家路の雑踏の中に心休まる風景が見えたりする。そう、忙しいと思い込んでいるのはあなただけで、それをきちんと支えてくれているすべてがそこにあるわけだ。やっぱりその中にも、気がついたら何もかもがそうであるわけではなく、多少風が強いぐらいのことでしかない。それを忙しいと思うのか、充実した毎日だと思うのかであなたが見ている世界は一変するわけだね。

均衡

明るい時間と暗い時間が同じだとすれば、どちらが良いとか悪いとかはないね。比べる基準がなくなるからだ。良いことと悪いことと分けるのも、良いことと悪いことのバランスが崩れた瞬間でしかできない。悪いことばかりだと思えばすべてがそちらへ傾いてしまうし、良いことばかりだと思えばそうなる。だから、良い悪いもあなたの印象でそう思っているだけで、あらゆるすべてがあなたを支えてくれていて、かつあなたがそこに絶妙なバランスで立っていられるのならば、そこにはすべてが揃っているとも言える。好きな人もいればそうでない人もいるし、嫌なこともあれば良いこともある。でもほとんどはそのバランスが均衡していて、あなたはなんとも思ってもいない存在がほとんどだろう。その上で、あなたはどちらかといえば良いとか悪いとかを楽しんでいるだけのことだ。何があってもあなたはそこに絶妙なバランスでいられることが何よりも証明しているわけだね。