幸福の論理的考察

日々

少しの違い

最近めっきり秋めいてきたね。連日30度超えの猛暑日から、ほんの数度気温が下がっただけなのに、もはやあなたの気分さえ変わっていることだろう。もちろん地球規模での数度の温度変化は大きなエネルギーとはなるものの、あなたにとっては数度低下しただけのことだ。それなのにあなたの毎日に気分が変わり、もっと言えば装いも変わり、町並みの雰囲気も変わる。まるでマジックのようにね。そんな僅かな違いを一番体感しやすくわかりやすいのが温度とも言える。でもそれ以外にも少しだけ変わっているものを探してみてはどうだろう。おそらく普段では気にもとめないあらゆることが実はほんの少し変わり続けていることに気づくだろう。気温に関してはあなたの気分まで変えるぐらいの影響力があるのに、その他のことは同じように変化しても全く何も感じないのは、一体どういうことだろうね。

増幅

あなたにはそうやってほんの少しの変化を察知する能力が備わっている。さらにその少しだけの変化を何倍も大きくして心を震わせるぐらいに増幅することもできるわけだ。まるでオーディオのアンプみたいにね。かすかな変化を感動するぐらいまで増幅して楽しんでいる。そしてそうやって増幅した波はあなた以外にも伝播して、周りをも変えてしまうぐらいのエネルギーとなるわけだ。だから街全体の雰囲気すら一変させることができる。もっと正確に言えばあなたがそれを描き直したとも言っていいわけだ。そうやって、数値にすればごく小さな変化を楽しんでいるわけだ。それで楽しめるから幸せであり、幸せなんていうのはそもそもほんの小さな出来事の中にしかないわけだね。それをどう捉えて、心を震わせることができるまで大きくできるかで幸せかどうかが決まってしまうね。

大きさ

だから、大きな幸せを掴もうとして、小さな出来事を無視してしまえばどうなるかがわかるだろう。そもそもビックハッピーなんてものはこの世に存在しないわけだ。ほんの少しの異変、いつもと違ったなにか、ちょっとした違和感からその変化を敏感に察知して、それを分析し増幅する過程によって、あなたが望む幸せのエッセンスがそこにあるわけだ。まずはその感性を取るに足らないものだとして軽視してしまうと、大きな変化を血眼になって探したところでそう容易くは見つからないだろう。仮に見つけたところで、あなたがそれに触れることはできないぐらいの何者かになってしまっており、それをどうやってもあなたのものとして取り込むことはできないね。それは、あなたの幸せはあなたのちょっとした変化を見つける能力から派生しているものであって、誰かの視点の中にはそもそも存在し得ないものだからだね。いつでも幸せになれるというのは、すなわちそういうことでもあるわけだ。マヤカシっぽいけれども意外と論理的にでも導くことができるわけだ。