また次の場所へ
殺風景
いつも見慣れた部屋がそこにある。そこではいろんなことが繰り広げられた場所でもある。例えばそこを引き払ってまた別の場所に引っ越すときに、がらんどうになった部屋を見てこんなにも明るい部屋だったんだと改めて気づくことがあるね。同じ場所であることには間違いない。けれども、これまでのいろんなものが綺麗さっぱりになくなって、ある意味元通りになった瞬間でもある。そのことは、あなたの日常もそれと同じ状態になりがちだということを示唆してくれている。本来は日当たりが良くて気に入って住み始めたその部屋も、日常の生活にまみれてものがどんどん増え、本来の明るさや風通しの良さを失っていったわけだ。だから、もともとそこはあなたの理想郷であり、間違いなく快適な場所であったにもかかわらず、あなたの要望に応え続けた結果、なんてことのないしょぼくれた部屋へと変えてしまったわけだね。その首謀者は間違いなくあなたであって、せっかくの明るく風通しの良い場所を台無しにしていたわけだ。
心の窓
あなたの心もそれと同じで、何気ないことを深刻なことだと勘違いしたり、よく考えればそれほど不幸でもないことをとんでもない出来事だといつの間にか書き換えてしまったりしている。そのとき窓を大きく開けていれば、心地よい風とぽかぽかした光が差し込むはずなのにね。窓のそばにわざわざ大きな家具を置いてしまったり、窓を開けることすら億劫になってしまったりするから、薄暗い状態が続いていくわけだ。その解決方法はシンプルに部屋を片付けるように、あなたの抱えている問題を整理すればいいだけのことだ。それはそもそもあなたは満たされた幸せの中にあったということであり、それを台無しにしている。それもどうしようもなくなんともできないことではなく、あなたがそれをそうやって配置したからそうなっている。模様替えを楽しむように、時折整理したり片付けたり掃除をすれば、またすっきりするのはそもそも心地よい場所だからそうなるわけだね。
整理整頓
いつの間にか、いつ使うかもわからないものに溢れて、本来の良さがスポイルしてしまっているわけだ。そういうときは断捨離をすればいいね。それもできないのはそれに執着してしまっているからに過ぎない。あなたらしさがそのあふれる不要なものだと勘違いしていることが多いけれども、本来の心地よい空間がそこにあったはずだし、本来のあなたはまさにその状態だったわけだ。それをいつの間にか忘れてしまって、まるで籠城するかのようにあなたらしさと呼ばれる勘違いの家具や道具を集めた結果、そこに居づらくしてしまうクセがある。そんなものははじめからなかったはずなのに、それがあなたを確かめるなにかだと勘違いして鎧を纏うかのようにあなたの周りを占拠し続けている。まずはそこに気づくことができれば、あの当時の心地よさが蘇るに違いないね。それらのほとんどは、あなたにとっては不必要なものであるに違いないといい切れるのは、そもそもあなたはそれらを持って生まれてきたわけではないからだ。