無敵モード
自然体
息をするのと同じく、常に繰り返しを続けていられることが自然体だね。特になにかひっかかりや抵抗も感じず、無意識のうちにそれをやり続けている。習慣化というふうに言われることもあるけれども、習慣であることさえ忘れているような感じだ。人を騙そうとする悪い人は息を吐くように嘘をつける。そうではない普通の人はそんなことが無意識にできるわけもなく、したがってかなり意識的にやろうとしてバレてしまうわけだ。悪い例だけではなく、これは良い例もあるね。すっと心遣いができる人や、常日頃から感謝にあふれているひとは、何があってもありがとうと素直に伝えることができる。それには裏の下心があったり打算からくるものではなく、すっとまさに息を吐くように自然と出る言葉だ。表面的には同じように見えても、その根幹が全く別物だね。だからこそ、あなたは自然体でい続けることができる。不自然な状態だとすぐに破綻するのは、そこに無理があるからだね。
無防備
その状態では、何かしらの鎧を必要としない。すなわちあなたはノーガードであり、無防備にもほどがあるぐらいの自然体だ。生き馬の目を抜くような現代社会において、常にそういう状態ではいられないのはわかる。けれども、できることなら素直なままでいられる時間を増やした方が、結局のところ幸せな時間も増えるわけだ。常に駆け引きを強いられ、丸裸でいたらすぐさま足元を救われるような時代においては、それも無理だというのも頷ける。けれども、それは真の意味で不自然な状態を続けることになるわけだから、当然その代償は小さくない。だから気のおけない人との空間ぐらいは自然体で武装解除したいと思うわけだ。それは単に信用しているからそうだとかというレベルではなく、信用すらも必要もないね。仮に寝首を掻かれたとしてもそれもすべて受け入れるという覚悟がそこにある。まさにそれがそうならば、それを受け入れようという全くもっての自然体なわけだからね。
本望
本当はそうして暮らしたいわけだけれども、そんな自然でシンプルなことでさえできないぐらいの世界に放り込まれたわけだ。いろいろな下心やメリットがあっての表層的な笑顔に溢れた現代社会においては、逆に言えばとても希少性が高い時間となってしまった。お金にまみれて、欲望を満たすためだけにそれこそ命を削ってまでも騙し合いの世界のファイターとして生き残っている。だからこそあなた本来の自然な姿がより一層の価値を帯びるわけだ。その戦いの日々に幕を下ろすことができるのは一体誰なのか。相手が先にそうなったらいつでもあなたも応じる準備は常にあるだろう。けれどもそうやって駆け引きしている間に、あっという間にこの世の時間は残り少なくなってしまう。この膠着状況の打開策は一体なにかといえば、あなたが先にそれに終止符を打つことだ。そんなことしたらとんでもないことになって、ますますあなたが損をして惨めになると思っているかもしれない。けれども実はそうした方が無敵モードに切り替わるはずだね。この世の文脈に無理をしてあなたは合わせてきただけなんだからね。