あなたの範疇
どうでもいい
日々成功しただの失敗しただのと言って大騒ぎしている。もちろん、あなたがやりたいことをやればいいだけなのは間違いない。けれども、その結果や過程に評価点をつける必要は実はどこにもない。もっと言えばあえてそれをやっているのは、あなたがそうしたいからだけだね。こんなに頑張っているのに、誰も理解してくれないとか、自分の時間をこれだけ使ったというのに感謝の言葉さえかけてくれないとか、そんなことでいちいち腹立たしい思いをしている。そもそも他人のためにそれをやっていたのか、それともあなたがやりたくてそれをやったのかさえ曖昧になっていて、ややもすればいつの間にかひっくり返ってしまっていたりする。基本、やりたいようにやればいいだけのことで、それはすべてあなたがそうしたいという根底がそこにあるというのにね。やってあげたのにとか、これだけやっても結果が思うようにいかないのは誰かのせいだとか、そんなことにすり替わって一人大騒ぎしているさまは、他から見ればとても滑稽だろうね。
やりたいこと
あなたがやりたいことをやればいいだけだし、それをやるためにあなたという個を生み出したわけだ。本来は個なんてどこにも存在せず、大いなる自然の循環がそこにあるだけだ。そこからわざわざあなたという存在をいわば特別扱いするために切り取っている。そうして切り取っているから、あなたはあなたとその他という世界観を得ることができるわけだ。そしてあなたがやりたいことをするという土壌を生み出したんだ。だから本来は大いなる流れに沿ってすべては動いているわけだけれども、それをわざわざ確かめるためにそうしている。その流れに評価点をつけて楽しんでいるだけであり、逆に言えば楽しみたいからそうしていると言ってもいいね。だから、あなたが気に入るように一から材料を揃えて作り出すのもよし、いまいち理想からかけ離れたものであっても、あなたがそれをお気に入りだと思えば結局のところ同じことになるね。
理想郷
未だこの世にないものを生み出す苦労と、もうすでにここにあるものを好きになることは同じだ。どちらでも同じ大いなる流れの中に身を委ねているからだ。ゼロからイチを生み出すのは大変だと思っているだろうし、その方が価値が高いとか勝手に思い込んでいるだろうけれども、それは大いなる勘違いだね。なぜならどちらにしてももともとそこにあるのは自然の大循環でしかないからだ。どれだけそこから切り離そうとしたところで、その範疇から外側にはいけないからだ。重力に逆らって宇宙に飛び立ったとしても、そこも宇宙でありそこから外へはどうしても行けない。広大な宇宙空間の果にたどり着いたとしても、やっぱりそこは宇宙でしかない。あなたの理想郷はそうして堂々巡りの中にしかないのは、前提としてそのものがあなただからだ。だからやりたいことをやりたいようにやればいいのは、それこそあなたとかそれ以外とか分けたところですべてが一つでしかないからだね。それはあなただとも言えるし、あなた以外だとも言えるんだよ。