何を持続するのか
成功と失敗
身も蓋もない言い方になってしまうけれども、成功したら幸せで、失敗したら不幸だと思っているのはあなただけなんだ。そもそも成功の定義が他人から見て羨ましいと思われるような結果を出したことであり、失敗もあなたがそう思っているだけのことだからね。もちろんそれを同じように見てくれる人もいるだろうけれども、そもそもあなたに興味関心がない人がほとんどだ。あなたが知る小さなコミュニテイにおいてはそれがそうだろうし、もう少し大きく拡大したところで世界中であなたに注目しているなんていうことはほとんどない。仮にそうであってもそれは先進国と呼ばれるような国々だろうし、それが現代においては中心かのように思い込んでいる。人類にとっての豊かな発明だとしても、それを享受できる人もとても偏っているし、その弊害としては誰かが犠牲にならざるを得ないのが正直なところだ。例えばSNSやAIが台頭しているけれども、その裏側には膨大な電力がそれを担っていることを誰も気にはしていないね。
持続化
サスティナブルな社会を目指そうと言っているのも、さんざんエネルギー資源を食い尽くしてきた豊かな国しかいない。自らの経済発展のために自然を破壊しておいて、今更サスティナブルとかいい出すのも滑稽な話だね。そしてそれを電力を使って喧伝しているところを見ると、もう後戻りはできないところまで来ているわけだ。あなたはスマホのバッテリーの充電代しか気にしてはないだろうけれども、実はその裏側の通信機器やあなたが見ている動画を配信しているサーバたちは世界のあちことにあってうなりをあげている。データセンターに出入りしている希少な人たちは、そこが人が長時間いられないほどの轟音が響き渡る空間だということを知っている。まるで世界の人達の叫び声のようにね。そしてそれらは片時も止まることもなく、ずっと動き続けてあなたの見ているSNSの情報を発信し続けているわけだ。本当にサスティナブルな世界を求めるのならば、少なくともスマホやテレビやそれらの付随するインフラである電波塔やネットワークを手放すのが手っ取り早いね。でもそれはもはやできないわけだ。
可処分時間
多くの人は生きていくために何らかの仕事をして、お金を手にしないと明日の食事もままならない。そうやってほとんどの人生の時間を仕事に費やすわけだね。そうするとお金を稼ぐことが人生のおおよそを占めることになり、家族や愛する人との時間は奪われてしまう。さらには、あなたが情報を得るためにスマホはもはや必需品であり、その御蔭でどこにいても大切な人とつながることができる。でもそれは単純に便利な世の中だと喜んでいられるものではなく、その裏側でそれを支えるために膨大なエネルギーが支払われているわけだ。さらにはそれらに夢中になってしまっては、愛する人やあなたらしく生きる趣味の時間までもが奪われ続けてしまう悪循環となる。もう時間が一番人生において一番重要な意味を持つのはそれでわかるだろう。仕事やスマホや愛する人との語らいや、好きな趣味に興じるのをすべて叶えようとして、さらにどこかで誰かのなにかのエネルギーを奪い続けているんだよ。