分析マニア
両端
連続した何かを切ったとき、面は2つ増えることになるね。輪切りにすると切ったあとには必ず2つの面がそこにある。それをどう見るかがあなたの人生そのものを決定する。そんな大げさなと思うかもしれないけれども、あなたは人生の連続した出来事を切り開いていつも良いこと悪いことと名付けている。どんな出来事もそのままにしておけばずっと連続したなにかでしかない。そのままでは良いとか悪いとか名付けられないから、一旦今そこで切り開いて中身を見ることが現状分析の手法だね。その断面を見てあなたはいろんなことを特定しているわけだ。ひとつの連続したそれが2つに増えることで、あなたの眼の前にには分断された断面がある。それを見ていいとか悪いとか感謝とか不満とかと名付けている。ならそれをそのまま切り開くことなくほっておけばどうなるか。答えは簡単で、まだ何もわからないという状況になるわけだ。
評価
いろんなものがどうなっているかを評価するためには、一旦切り開いてその断面を見ることが多いね。中身を見るのにはシンプルにそれが用いられることが多い。同じようにあなたの人生も、その時々で一旦切り開いて順調なのか不調なのかを調べている。そこで思っていた通りなら順調だし、意外と進んでいなければ不調だと決定する。その両面は確かにそこで現れるものだ。でもそのまま連続したなにかだとよくわからないままとなる。分析することが好きなあなたは、どんどんといろんなことを切り開いて調べたくなるわけだ。ここで重要なことは、切り開くことで分断するから、こっちは良いとかこっちは悪いとかというラベルを貼ることができるね。もしそのまま長い連続したそれだとそうはいかない。すでにあなたもわかってはいるだろうけれども、それがそのとき限定の評価でしかなく、この先は予測することができると思っているけれども、案外それは当たらないこともある。そんなシンプルな評価はしてもしなくてもどっちでもいいぐらい意味がないわけだ。
分断
そうやって人生をぶつ切りにしたところで、結局のところ何もわからない。だから余計にそれを続けてしまうわけだけれども、すべては細かいパーツとなって、もはやどれがどれかわからない状態になるわけだ。それらを拾い集めてまた一つにしたところで、結局のところ何も変わらない。どんどん切り開いて分析したところで、あなたが進むべく道はどこにもないのは、その連続があなたそのものだからだ。長いゴボウを細切れにしたところで、ゴボウはゴボウのようにね。そしてそのバラバラになったそれぞれを食べてみてもおそらく全部美味しいゴボウだろう。個々に見ると根本だとか先っぽだとか虫に食われた部分だとかそういう違いはわかるだろう。けれどもそれが何かを表しているかといえばそうではないことが多いね。結局のところぶつ切りにしたところで本質はなにも変わらないし、その断面を具に観察したところで何かがわかるわけではない。ならそのままにしておいた方が余計な心配もなくいいのではないかな。