どうにも止まらない
考察
あなたが自分で考えることは、実はあなたのオリジナルではなく環境要因からそうなっている。そうは言ってもわからないことや難題だと思うこともたくさんあるわけだ。もうどうやったらそれが解決するのかがとんと見当もつかない。だから苦しいと思うわけだけれども、そもそもそれらはいわばあなたのせいではないことばかりだ。もちろん、あなたから見ているそれはあなたが失敗したり選択を誤ったりしたからそうなったと受け止めている。だからいわばあなたのせいでそうなったと思っているから、さらに苦しくなる。でも、そうなることがそもそも不可避であるし、あなたがそうしたと思うことは自由だけれども実はそれはそうさせられたものでしかない。だからそれを気にするなというのは無理だとしても、付かず離れずでほうっておけばいい。もっと言えばそうするしか道はないんだよ。
対策
そんなときに唯一やるべきことは、それらの問題から少しだけ距離をおいて俯瞰しつつ状況の変化を待つという姿勢を保ち続けることだ。あまりにそれが問題だと注目しすぎるあまりに自らを見失っては本末転倒なわけだ。ああ、うまくいかないな、と思いつつしばらく待っていればそれがどんなふうに変化しているかを具に観察し続けることだけが、あなたがやるべきことなんだ。それをなかったことにしようとすることは、実はそれにエネルギーを注ぎ続けていることになり、まさに火に油を注ぐことと同じとなってしまう。そうではなく、燃えている炎をやけどしない程度に距離を置き、やがて燃え尽きる様子をじっと見ているというイメージで大丈夫だ。すべては移り変わっていくことをすでに知っているはずだ。だから、そうなるかどうかをじっと目を離さず見ていることが実はとても大切なことなんだね。
静止
あなたはこれまでひとときもじっと止まっていたことなんてない。あなたが何も動かないと思っているこの星は常にびっくりするぐらいの速度で動き続けているわけだ。いわば巨大な宇宙船に乗って旅をしているようなものだね。時折世界を巡る豪華客船の様子を映像でみたことがあるように、もはやあれは小さな町が海に浮かんでいるようなものだね。そこで人々はそれぞれに楽しい時間を過ごしている。あなたはそれを陸上から眺めているから冷静に見られる。けれどもその船の巡航においては、悪天候のときもあるだろうし、静かで穏やかな日もある。あなたは陸が動かないと思っているけれども、その船上の人たちも一度部屋に入ってしまえば、どこかのホテルでゆっくり休んでいるのと同じ感覚だろう。すべてはあなたが基準であなたの世界が生み出されているのと同時に、あなたはどこかの船上にいるようなものだ。そういう視座を行ったり来たりさせることがあなたにとって唯一のできることであるのは間違いないね。