いつでもベスト
間違いない
あなたは確実に間違いない人生を送っている。そう言われてもちょっとあなたの実感とは整合性が取れないだろう。でも、それは真実だ。あなたのわかる範囲というのはとても狭い。あなたが信じている正解というのもとても脆い。そんなことはないはずだと思い込んでいるところが皮肉なことにそれを証明しているね。岐路に立ってその先の様子を見てみると、あなたが見える範囲はほんの僅かだ。そこで右にはなんだか怖そうな人がウロウロしている様子が見える。そして左はきれいに舗装された美しい街並みしかそこからは見えない。あなたは迷わず左に進もうとするだろう。それはあなたにとっての正解であることは間違いないね。おそらくあなたも誰だってそこは左にしかいかないと思っている。ところが、右の怖そうに見えた人は実はあなたにってはまさにそうであったとしても、その先はもっと素晴らしい道が広がっているかもしれない。逆に左はあなたの思い通りにスムーズで美しい街並みが続いているけれども、その先はまだ未舗装な悪路に出くわすかもしれない。要するにどちらもそこから先は見えないという点では、あなたが見える範囲はたかが知れているわけだ。
虚無
そこであなたはその先をより予測しようと情報を収集したり、調査したりするだろう。それはほんの少しの視野を拡張することができるだろう。けれども、やっぱりその先の先はどう考えてもわからないね。だからこそ、その先のことはあまり気にしても仕方がないとなる。あなたの正解はその程度のものでしかないという限界にもぶつかるだけだ。そこですべてが虚しく思えてしまうこともあるだろう。あなたの範囲を決して超えられない限界が見えてくるからだ。でも心配しないでもいいね。所詮あなたができることはそれぐらいのことでしかないことを受け止めればいいだけのことだ。なるようにしかならないわけだから、あえて逆張りして後悔するもよし、素直に進んで言い訳するもよしなんだ。ということは、どちらを選ぼうともまるごと正解であって、虚しさを感じる必要もそもそもないわけだ。そういう意味では安心してその時の気分で選んだとしても結果オーライなんだからね。あんまり考えすぎてすべてが虚しく思えて、一歩も動かないよりも幸せなのはその点の違いだ。まずは何があっても選んで進むとようやくその先の新たな体験が確実に待っている。
迷い道
そうやって、あなたが生きている以上悩みは尽きない。でもそれはコインの表と裏を握っているということだ。何もない平坦な一本道をそこしかない状態で平凡に歩き続けているのなら、夢も希望も絶望も不幸もなくなってしまうだろう。あなたが小躍りしたり、少し悲しんだりできるのは、そういうアトラクションがあるからこそだね。ということは人生を感じることができるのはやっぱり今のままでベストであるわけだ。だから何をどうしようとも間違いではないのが大前提になるわけだ。お金とためておけばよかったとか、好きな人と結婚していればよかったとか、受験勉強を頑張っていい会社に勤めていればよかったとか、いろんな後悔があなたを常に苦しめている。けれどもそれをしたからといって、平坦で一本道の人生にはならないことはすぐに気がつくだろう。どっちが良いとか悪いとかという論争は、それ自体無意味だし、それをいくら頑張って追求したとしても誰にもわからないことなんだからね。だから間違いなく今がベストなんだよ。